DynaEye関数
DynaEye関数とは、DynaEyeのスキャナ入力、帳票認識、修正画面、データ出力の基本機能に加えて、修正ファイル(認識結果を格納する独自形式のファイル)の情報参照、 情報更新機能をC言語から呼出せる関数として提供するものです。
定型業務のカタログ化や業務アプリケーションからの呼び出しが可能になります。
DynaEye関数の機能
機能 | 関数 | 内容 |
---|---|---|
スキャナ制御 | DynaEye_ScanToFile | スキャナからイメージを読み取り、TIFFファイルに格納 |
帳票認識 | DynaEye_Recog_Open | 帳票認識開始 |
DynaEye_Recog_ImageLoad | 帳票イメージファイル(TIFF)のロード | |
DynaEye_Recog_Page | 指定した1ページの認識 | |
DynaEye_Recog_ID | 帳票IDによる1ページの認識 | |
DynaEye_Recog_ImageUnload | 帳票イメージファイル(TIFF)のアンロード | |
DynaEye_Recog_Close | 帳票認識の終了 | |
修正画面 | DynaEye_Dsp_DB | 修正画面の表示 |
データ出力 | DynaEye_Cnv_DB | 修正ファイルのデータをCSVに出力 |
修正ファイル 情報通知 |
DynaEye_DBOpen | 修正ファイルのオープン |
DynaEye_DBGetInf | 修正ファイル全体の情報通知 | |
DynaEye_DBClose | 修正ファイルのクローズ | |
DynaEye_DBGetPageInf | 修正ファイルの指定ページ情報通知 | |
DynaEye_DBGetPageFieldInf | 修正ファイルの指定ページの全フィールド情報通知 | |
修正ファイル 情報更新 |
DynaEye_DBSetPage | 修正ファイルの指定ページのフィールド情報更新 |
スキャナ制御関数
イメージスキャナを制御して、読み取ったイメージをTIFFファイルに格納する関数です。出力は、ひとつのマルチページのTIFFファイルにするか、読み取りページ数分のシングルページTIFFファイルにするか選択できます。
用紙サイズ(定型サイズに限る)や解像度・読み取り濃度等のパラメーターを設定することができます。スキャナを使う度に設定する煩わしさも、設定ミスの心配もありません(当社製F6316Aイメージリーダ、fiシリーズスキャナのみ対応)。
帳票認識関数
予め作成された書式定義情報を基に、 イメージデータ(TIFFファイル)の帳票認識(文字認識)を実行する機能を提供します。
認識結果はDynaEye関数独自形式の修正ファイルです(テキストファイル形式への変換出力も可能)。
修正画面関数
帳票認識により出力された認識結果(修正ファイル)を、帳票イメージデータを参照しながら確認・修正を実行する修正画面機能を提供します。
データ出力関数
帳票認識・修正画面の出力した修正ファイルから、認識結果を汎用の テキスト形式(CSV形式)に変換出力する機能を提供します。イメージフィールドは、1ファイル/フィールドとしてBMPまたはTIFF形式で出力することができます。
修正ファイル情報参照関数
修正ファイルに格納された認識結果の情報(ページ数、ページ毎の状態・認識結果)を取得することができます。
修正ファイル情報更新関数
修正ファイルに格納された認識結果の情報(ページ毎の認識結果)を更新することができます。
DynaEye関数の構成
DynaEye関数の構成を図に示します。
DynaEye関数の特性
-
DynaEyeを構成する基本機能を独立な関数で提供していますので、必要な機能を呼出すことで、容易に処理の定型化や業務アプリケーションへの組み込みを行うことができます。
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複数クライアント間でのデータ共有など、DynaEye標準アプリケーションでは困難な処理も、DynaEye関数の利用により実現することができます。
-
DynaEye部品と比較して、
- 各機能を起動するオーバーヘッドが、DynaEye部品に比べ小さいため、特に少量の処理を繰り返し実行するような条件では、速度性能面で有利です。
- 帳票認識時に、マルチイメージのTIFFファイルに対して1ページごとの制御ができる等、より細かい制御が可能です。
- DynaEye部品に比べ、開発量は大きくなります。
といった得失があります。
-
DynaEye関数の修正画面は、DynaEye標準アプリケーション相当で、画面のカスタマイズはできません。
DynaEye関数の開発環境
開発言語
- Microsoft® Visual C++® 6.0 あるいは
- Microsoft® Visual C++® .NET 2003 あるいは
- Microsoft® Visual C++® 2005