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[PRESS RELEASE]

2019年9月26日
株式会社PFU

DynaEye 10より富士通「Zinrai」を活用した手書き文字認識機能を提供

~ AI技術によりフリーピッチ手書き文字の認識精度を向上 ~

株式会社PFU(代表取締役社長:半田 清、以下PFU)は、業務用OCR(注1)ソフトウェア「DynaEye 10」を機能強化し、新たに「AI日本語手書きOCRオプション」を本日より販売開始します。


「DynaEye」シリーズは、1997年の発売以来、国内トップシェア(注2)の業務用OCRソフトウェアとして多くのお客様にデータエントリーの効率化や本人確認業務でご利用頂いています。今回、多くのお客様からご要望頂いていました、フリーピッチ手書き文字認識精度向上を、富士通のAI技術「FUJITSU Human Centric AI Zinrai(ジンライ)」(以下「Zinrai」)(注3)の採用により認識精度を大幅に向上しました。さらに、富士通・PFUによる独自の最適化技術により、AIを高速に動作させるために必要となるGPU(注4)を利用することなく、同等の処理時間で動作させることができます。


PFUは「DynaEye」シリーズをはじめ、プロダクトを含めたPFUサービス商品体系「PFU Enterprise Smart」でお客様のバックオフィスの業務効率化・働き方改革の実現を支援しています。OCRシステム導入に関してはプロフェッショナルSEによるトータルキャプチャーサービス(注5)を提供しています。


背景

「DynaEye」シリーズは高精度な文字認識が必要な金融・保険申込書のデータエントリー、地方自治体での介護保険認定審査の調査票入力、健康診断の問診票入力、流通業でのギフト申込書入力など、様々なシーンで定型帳票のデータ入力に活用頂いています。
これらの帳票では住所/氏名など文字枠がない領域(フリーピッチ)へ自由に記入するケースが多く、従来の技術では業務利用に応えられる読み取り精度が不十分でしたが、このたび「DynaEye 10」では、富士通のAI-OCRである「Zinrai」手書文字列認識技術を組み込み、フリーピッチ手書き文字の大幅な認識精度の向上を実現しました。


特長

1. フリーピッチ手書き文字を95.5%(注6)以上で高精度に認識

「Zinrai」の異種深層学習モデルと言語モデルにより認識精度を向上しました。複数行にも対応しており、多様な帳票に対応可能です。





<Zinraiの手書文字列認識技術の特長>

  • 異種深層学習モデルで文字の区切りを正しく判別
    文字に加え、非文字(文字として存在しない「へん」と「つくり」の組み合わせ)も一緒に学習させることで、フリーピッチの手書き文字でも文字の区切りを正しく判別することができます。

  • 言語モデルの活用により正しい文字列として認識
    文字種別毎に活用できる複数の言語モデルを用いて認識精度を向上させることが可能です。認識候補が正しい文字列となるよう解析し、補正して出力します。

2. パソコンで高速に文字認識

AI(ディープラーニング)による文字認識にはGPUを搭載したパソコンが必要でしたが、今回、学習モデルの最適化により、通常パソコンでもGPU搭載と同等の処理速度で高速認識を実現しました。


3.スタンドアロン環境で利用可能

インターネットに接続できない(クラウドサービスを利用できない)環境でも利用することができます。機微情報を取り扱う金融・自治体等の業務においても外部にデータを出すことなくご利用いただけます。


製品体系


製品名 内容
スタンドアロンパッケージ(PC版) DynaEye 10 帳票OCR Entry データエントリー向けアプリケーションです。
1端末につき、1ライセンス必要です。
DynaEye 10 帳票OCR Entry
AI日本語手書きOCRオプション
(今回の追加オプション)
DynaEye 10 帳票OCR Entryに「Zinrai」の手書文字列認識技術を使用したフリーピッチ手書き文字認識機能を追加するオプション製品です。
1端末につき、1ライセンス必要です。
組み込み開発用パッケージ(PC版) DynaEye 10 帳票OCR SDK 業務アプリケーションへ帳票OCR機能の組み込み開発を行う場合の開発環境です。AI日本語手書きOCRオプションの開発環境を含みます。
1開発端末につき、1ライセンス必要です。
※別途サポートパッケージの購入が必要です。
DynaEye 10 帳票OCR ランタイム SDKを利用して開発したアプリケーションのクライアントPC向け実行環境用ライセンスです。
1端末につき、1ライセンス必要です。
DynaEye 10 帳票OCR ランタイム
AI日本語手書きOCRオプション
(今回の追加オプション)
DynaEye 10 帳票OCR ランタイムに「Zinrai」の手書文字列認識技術を使用したフリーピッチ手書き文字認識機能を追加するオプション製品です。
1端末につき、1ライセンス必要です。

※各ライセンスは「買い取り」「サブスクリプション(年額使用料、保守付)」の2種類を用意しています。(DynaEye 10 帳票OCR SDKは買い取りのみ)
※今後サーバ対応製品も提供していく予定です。
※製品構成の詳細、価格については、お問い合わせください。


【参考価格】
最小構成(実行パソコン1台、スキャナー1台、DynaEye 10 帳票OCR Entry + AI日本語手書きOCRオプション 1セット)の価格:100万円~


販売目標

「DynaEye 10」として、今後3年間で50億円の販売を目指します。


展示会

今回発表した製品を、以下の展示会に出展します。

名称 デジタルドキュメント2019
期日 2019年10月9日(水曜日)~11日(金曜日) 10時~17時30分
主催者 公益社団法人 日本文書情報マネジメント協会(JIIMA))/共催:日経BP社
会場 東京ビッグサイト  西1-4ホール 会議棟 (当社ブース:西2ホール 小間番号【2140】)

名称 地方自治情報化推進フェア2019
期日 2019年10月10日(木曜日) ~11日(金曜日) 9時30分~17時30分※11日は17時まで
主催者 地方公共団体情報システム機構
会場 東京ビッグサイト  青海展示棟Bホール内  富士通ブース【42-1】

名称 第3回AI・業務自動化展【秋】
期日 2019年10月23日(水曜日)~25日(金曜日)10時~18時  ※最終日のみ17時まで
主催者 リード エグジビション ジャパン株式会社
会場 幕張メッセ 4-8ホール  (当社ブース:7ホール 小間番号【22-15】)

商標について

  • DynaEye、Enterprise Smartは、株式会社PFUの日本国内における登録商標です。
  • その他、記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

注釈

  • (注1)OCR(Optical Character Recognition)︓光学式文字認識
  • (注2)富士キメラ総研「ソフトウェアビジネス新市場 2018年版」<2017年度>調べ
  • (注3)FUJITSU Human Centric AI Zinrai:30年以上にわたり富士通グループが取り組んできた「知覚・認識」や、「知識化」、「判断・支援」、そしてそれらを高度化し成長させる「学習」などのAIに関する研究開発の結果である技術やノウハウを結集し、体系化したものです。
  • (注4)GPU(Graphics Processing Unit)︓3Dグラフィックスなどの画像描写を行う際に必要となる計算処理を行う半導体チップのこと。ディープラーニングが膨大な量のデータを利用して特徴量を抽出するために無数の行列演算を行うが、GPUは行列演算を得意としているため、ディープラーニングの世界においても活用されています。
  • (注5)トータルキャプチャーサービス:お客様の紙文書業務の効率化による生産性向上を、導入検討段階のアセスメントから、システム設計、構築、運用保守、業務システムとの連携までワンストップで提供するサービスです。
  • (注6)PFUの検証結果による実績値。

関連リンク


以上


お客様お問い合わせ先

株式会社PFU

ソフトサービス・ソリューション事業本部
サービスソリューション企画統括部

E-mail:dynaeye@pfu.fujitsu.com

報道関係者お問い合わせ先

株式会社PFU

経営企画部 パブリックリレーション部

電話:045-305-6001

E-mail:pr@pfu.fujitsu.com



※プレスリリースに掲載されている製品の価格、仕様、サービス内容、お問い合わせ先などは、発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。