AIを活用した新世代OCRソフトウェア「DynaEye 10」発売

～準定型帳票OCR、RPA連動に対応したデータエントリー、サーバ製品を新たに提供～

株式会社PFU（代表取締役社長：半田清、以下PFU）は、業務用OCR(注1)ソフトウェア「DynaEye EX」を大幅機能強化、AIを活用した新世代OCRソフトウェア「DynaEye 10（テン）」を本日より販売開始します。

「DynaEye」シリーズは、1997年の発売以来、金融・自治体をはじめとする多くのお客様にデータエントリーの効率化や本人確認業務でご利用頂いております。

「DynaEye 10」では、準定型帳票(注2)のOCRに対応、OCRノイズ除去機能やAIによるレイアウト学習機能により、認識精度の向上と運用コストの低減等データエントリー業務の効率化を実現します。また、データエントリー製品およびサーバ製品を新規に提供する等、製品ラインナップを大幅に強化しました。働き方改革を実現するサービス体系「PFU Enterprise Smart」を支えるソフトウェアプラットフォームです。

PFUは世界シェアNo.1のイメージスキャナー(注3)による紙文書の電子化からOCR技術によるデータ抽出までOneStopでご提供し、お客様の業務効率化・働き方改革の実現を支援していきます。

背景

近年、国内において働き方改革が推進される中、生産性・品質向上を目的とした業務の自動化にむけて人手による作業を代替するRPA（Robotic Process Automation）の導入が進んでいます。しかし、企業の経理・購買・営業関連の業務には受発書類、請求書等、紙文書が多く残っており、ERP(注4)等の業務システムへのエントリーはまだまだ人手に頼っている状況で、業務効率化・自動化にむけてOCRの活用ニーズが非常に高まっています。

PFUは、既に紙文書のデータ抽出を自動化するクラウド型キャプチャーサービス「PFU Smart Capture Service」を提供していますが、「DynaEye 10」は、オンプレミス環境に対応する製品として提供します。

特長

1. 共通機能：準定型帳票対応、認識精度の向上を図るOCRノイズ除去機能

これまでご提供しておりました定型帳票、日本語手書きOCRに加え、準定型帳票のOCRにも対応します。記載されている情報が同じでも発行元によりレイアウトが異なる取引書類の情報を明細行も含めて、抽出できます。また、弊社最新の画像処理技術により、取引書類に使われる印影・網掛け・地紋の除去、白抜き文字の反転を行い、認識精度の向上を図ります。(注5)

2. DynaEye 10 帳票OCR Entry：かんたん導入・確認修正機能を提供

お客様の現場の方が簡単に使えるデータエントリー製品を新たに提供します。

かんたん導入
経理・購買・営業部門向けに「請求書、納品書、注文書」の3種のOCR定義のテンプレートを提供。本テンプレートを活用し、簡単かつスピーディに業務をはじめることができます。また、OCR対象帳票を増やす場合も、読み取りたい情報の指定を簡単にできる定義ツールを用意しております。
かんたん確認修正
OCR後の正誤確認を行うための確認修正画面を提供します。確認の進捗状況や注意が必要な項目等の情報が一目でわかり、視線の移動量が少ない画面となっております。また、認識結果によるデータ整合性等のチェックにより、利用者の作業負荷を軽減し、効率的に作業を行うことができます。
AIによるレイアウト学習機能
読み取り位置を誤った場合、読み取り位置を指定することで、AIにより帳票レイアウトおよび読み取り位置を学習します。2回目以降は学習結果を用い、認識精度が向上します。これにより、新たな帳票レイアウトに対応できます。

「DynaEye 10 帳票OCR Entry」とRPAを組み合わせて活用することで、書類のデータエントリーにかけていた時間・コストを削減することができます。

3．DynaEye 10 帳票OCRサーバランタイム：サーバへの処理集約によるコスト削減

Windowsサーバに対応したライブラリ製品を新たに提供します。クライアント毎にOCRをしていた業務から、サーバによるセンター集約を行うことでコスト削減を図ることができます。ライブラリ形式で提供しており、既存のシステム・アプリケーションへの組込みができます。

製品体系

	製品名	内容	ライセンス形態(※1)
スタンドアロンパッケージ（PC版）	DynaEye 10 帳票OCR Entry	データエントリー向けアプリケーションです。1端末につき、1ライセンス必要です。	サブスクリプション
SDK／実行モジュール	DynaEye 10 帳票OCR SDK	業務アプリケーションへ帳票OCR機能の組み込み開発を行う場合の開発環境です。1端末につき、1ライセンス必要です。	買い取り
	DynaEye 10 帳票OCR ランタイム	SDKを利用して開発したアプリケーションのクライアントPC向け実行環境用ライセンスです。1端末につき、1ライセンス必要です。	買い取りサブスクリプション
	DynaEye 10 帳票OCR サーバランタイム(※2)	SDKを利用して開発したアプリケーションのサーバ向け実行環境用ライセンスです。1プロセッサにつき、1ライセンス必要です。	買い取りサブスクリプション

※1：	「サブスクリプション」は年額使用料、サポートサービス付となります。「買い取り」は別途サポートパッケージの購入が必要です。
※2：	「DynaEye 10 帳票OCR サーバランタイム」は2019年1月より出荷予定です。

※商品構成の詳細、価格については、お問い合わせください。

販売目標

「DynaEye 10」として、今後3年間で50億円の販売を目指します。

展示会

今回発表した製品を、以下の展示会に出展します。

名称	RPA DIGITAL WORLD 2018 ～Digital Robot CAMP in お台場～
期日	2018年11月22日（木曜日）9時30分～18時
主催者	RPA総合プラットフォームメディア「RPA BANK」（株式会社セグメント）
会場	ヒルトン東京お台場（当社ブース：小間番号【37】）〒135-8625 東京都港区台場1-9-1

商標について

DynaEye、Enterprise Smart、エンタープライズスマート、PSCS、Smart Capture Serviceは、株式会社PFUの日本国内における商標または登録商標です。
その他、記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

注釈

（注1）OCR（Optical Character Recognition）︓光学式文字認識
（注2）準定型帳票：レイアウトや見出し表記等は異なるが、氏名や金額等記載項目の規則性が高い帳票のことをいう。
（注3）日本・北米はKEYPOINT INTELLIGENCE社 (InfoTrends)により集計（2017年実績）、ドキュメントスキャナー集計よりMobile/Microを除く6セグメントの合計マーケットシェア（主に8ppm以上のドキュメントスキャナー全体）。欧州はinfoSource 社（2017年実績）の集計に基づく、西欧地区（トルコとギリシャを含む）におけるシェア。
（注4）ERP（Enterprise Resource Planning）：財務・販売・生産・人事・在庫など、企業の各種基幹業務を統合的・一元的に管理し、経営の効率化を図ること。また、これを実現するためのコンピュータシステムやソフトウェア。
（注5）全てのノイズを除去できるものではありません。