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2009年10月8日
株式会社PFU

[PRESS RELEASE]

世界初!紙文書の暗号化ソフトウェア「DocEncrypt®」を販売開始

~ 紙文書からの情報漏洩を防ぐ ~

株式会社PFU(社長:輪島 藤夫、東京本社:川崎市幸区)は、機密情報を暗号化した紙文書を作成することができる暗号化ソフトウェアパッケージ「DocEncrypt(ドックエンクリプト)」を、本日より販売開始いたします。

当社では、世界シェアNo.1(注1)の業務用イメージスキャナ「fiシリーズ」や、パーソナルドキュメントスキャナ「ScanSnap」を提供しており、本製品ではスキャナを活用し、紙文書からの情報漏洩や、紙文書の改竄といったセキュリティ上の問題を解決することが可能となります。

今回、紙文書の暗号化ソフトウェアの第一弾として、デスクトップPC向けソフトウェア「DocEncrypt」を発売するとともに、今後は、サーバ向け/組込み向け製品も提供していく予定です。

なお、DocEncryptは、2010年2月から開始が予定されているコンビニエンスストア(以下コンビニ)における住民票の写しと印鑑登録証明書の交付(以下コンビニ交付)の偽造防止対策に利用される予定です。総務省推進


2005年4月の個人情報保護法施行後も個人情報漏洩事件は多発しています。その中でも紙媒体からの情報漏洩は経路別で55.9%と依然トップを占めており(注2)、根本的な対策が必要とされています。

従来、紙文書の盗難、紛失に対して個人情報や機密情報を確実に守るための手段はありませんでした。紙文書中の機密情報や個人情報が漏れないようにするには、その部分を黒く塗り潰すしかなく、一度塗り潰した箇所は二度と参照することはできなくなります。

今回当社は、株式会社富士通研究所(以下、富士通研究所)(注3)が研究開発した暗号化技術のアルゴリズムを利用して、情報を暗号化した紙文書を作成でき、その紙文書から情報を復号することができる世界初のソフトウェアパッケージを商品化しました。本製品は機密情報の漏洩防止だけでなく情報の改竄防止でも利用することができます。


本製品の特長

1.紙文書の情報漏洩対策を実現

個人情報や機密情報の部分を暗号化して、その情報を秘匿した紙文書を作成できるため、紙文書の盗難、紛失による情報漏洩を確実に防ぐことができるようになります。その紙文書は、本製品で復号して秘匿された情報を参照することができます。また暗号化キーを変えることにより復号できる人、できない人を区別することも可能になります。

2.紙文書の改竄検出を実現

従来、紙文書が改竄されないようにするには、専用の用紙を使う、検出用の情報を一緒に印刷するなどの方法がありました。本製品の暗号化技術を使って、例えば、紙文書の表面に文書の内容がそのまま記載され、裏面に表面の内容を暗号化したものを併記します。表面の文書の内容が改竄されても裏面を復号し、表面の文書の内容と比較することで、容易に改竄された箇所と内容を確認することができるようになります。そのため、改竄防止のための特殊な専用用紙やデータが不要となります。

3.オフィスでの紙のセキュリティ向上

ワープロや表計算などのアプリケーションが作成する各種文書を印刷処理の延長で本製品に取込み、秘匿する部分を暗号化して印刷することで暗号化された紙文書を作成できます。
また本製品で暗号化した文書をPDF、JPEG、TIFFファイルなどの電子データに保存することで、秘匿したい部分のみが暗号化された電子文書を作成することができるので、電子文書での漏洩やメール誤送信時のセキュリティ対策としても利用可能です。
更にScanSnap等のスキャナから紙文書の内容を簡単に本製品に取込んで暗号化または復号が可能です。

4.各種ソリューシュンに組込む為のプログラム呼び出しインターフェースを用意

帳票や伝票などの定型文書を大量に暗号化するために、暗号化範囲や暗号化キーを事前に設定して簡単に一括して暗号化することができます。


本製品の事例

本製品の暗号化機能は、以下の製品や用途にも利用されています。

  • 米国KnowledgeLake社 X-Series (注4
  • コンビニでの住民票、印鑑証明の写し交付(利用予定)

また当社では本製品を組込みソフトウェアとしても提供し、本技術を広く普及させていきます。


本製品の「コンビニ交付」への利用について

現在、住民票の写しや印鑑登録証明書が必要な時は一般的に市区町村の窓口に行く必要がありますが、2010年2月(予定)より住基カードを利用して近くのコンビニのキオスク端末に住基カードをかざすだけで住民票の写しや印鑑登録証明書を入手することができるようになります。 (総務省が推進し、一部自治体から順次拡大)

  • 職場近くのコンビニで用が済む(市区町村の区域に限定されない)
  • 市区町村の開庁時間にとらわれない。
  • 窓口まで行く時間と交通費を節約

コンビニ交付での情報の安全性確保のために以下のセキュリティを行っています。

  • 偽造防止対策の実施
  • 取り忘れ対策
  • 従業員を介さず交付
  • 通信の安全対策

コンビニ交付では、証明書に普通紙を使用しており、偽造防止対策のために本製品の暗号化技術が利用される予定です。


適用業務例

下記のような業務でのセキュリティを高めます。

  • 医療、保険関係での個人情報漏洩対策として
  • 官公庁、自治体での各種申請書の文書改竄防止対策として
  • 処方箋の改竄防止対策として
  • アンケート用紙の集計での個人情報保護として

商品名/価格

商品名 販売価格(税別)
DocEncrypt V1.0 36,000円
DocEncrypt サポートパッケージ(注5 5,400円

出荷開始日

2009年10月28日


販売目標

日本国内において、3年間で3,500本の販売を予定しています。


商標

  • DocEncryptは、株式会社PFUの登録商標です。
  • その他記載されている商品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

注釈

  • (注1) 出典: 業務用イメージスキャナを対象とする。
    欧州はInfoSource(2006年度)の集計に基づき、株式会社PFUにて推計。日本・北米は株式会社インフォトレンズ(2006年度)の調査に基づき集計
  • (注2) 出典: NPO 日本ネットワークセキュリティ協会「2008年情報セキュリティインシデントに関する調査報告書Ver.1.2」

    http://www.jnsa.org/

  • (注3) 株式会社富士通研究所 : 代表取締役社長 村野和雄、本社 神奈川県川崎市
    世界初!紙と電子データの暗号化技術の開発に成功」(2008年6月10日 プレスリリース)

    http://pr.fujitsu.com/jp/news/2008/06/10.html

  • (注4) Microsoft社「Windows SharePoint Services」をプラットホームとしたECMソリューション製品。
    「KnowledgeLake Announces Entry Level ECM Solution for Small and Medium Sized Businesses」(米国 2009年7月14日 プレスリリース)

    http://www.knowledgelake.com/pressreleases/2009%287-14%29.asp

  • (注5) 年間有償サポートです(サポート内容:Q&Aサービス、ソフトウェア修正版の提供、バージョンアップサービス)。

以上


お客様お問い合わせ先

株式会社PFU

ECMソリューションセンター

電話:044-540-4635

E-mail:docencrypt-info@pfu.fujitsu.com

報道関係者お問い合わせ先

株式会社PFU

経営企画部

電話:044-540-4540

E-mail:pr@pfu.fujitsu.com



※掲載されている情報は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。