RPAとOCRの連携でできることとは?

2020.1.29

働き方改革が施行されたことにより、残業や休日が見直され、有給取得など従業員にとって働きやすくなった企業も多いでしょう。しかし、労働時間が短くなったからといって、それと比例して売上を減少させるわけにはいきません。限られた時間の中で生産性を向上するしかないのです。

そこで、近年注目されているのがRPAやOCRなどのITツールです。ここでは、RPAとOCRについて、連携することでどのようなことが実現するのかをご紹介していきます。

そもそもRPAって何?

RPAについて詳しい知識がない方に向けて、まずはRPAとはどのようなものかをご紹介していきます。

RPAとは

RPA(Robotic Process Automation)とは、ロボットによる作業の自動化です。RPAは、ルーチンワークのような普段行っている一連の作業を機械に覚えさせ、それをボタン一つで自動化してロボットに行わせるものです。これによって、人間が別の業務に集中できるなど、生産性向上につながります。ただ、ロボットといっても、一般に想像するようなロボットが動くわけではありません。あくまでもコンピューター上のソフトで稼働するものです。

RPAが注目されている背景

RPAが現在注目されている背景としては、働き方改革や2050年問題などが挙げられます。これからの社会では、65歳以上の非労働力人口が多くなり、労働力人口が全体の割合からどんどん少なくなっていくといわれています。そして、労働力人口の減少により、企業の人材確保が難しくなっていきます。このような背景から、人に代わる労働力を検討する材料の一つに、RPAという判断をする企業が増えてきたと考えられるでしょう。

RPAだけでは自動化できる業務は限られる

RPAはとても将来性のあるツールですが、RPAだけでは実現できないこともたくさんあります。

例として挙げられるのが、請求書などの紙データです。紙でできているものをRPAで取り込み自動化をさせようとする場合、まずはデータ化する必要があります。つまり、OCRなどの読み取りツールを利用することが必要不可欠なのです。紙ではなくメールなどで送られてきたものはOCRなどを利用しなくても自動化が可能ですが、場合によっては、OCRがなければ自動化が難しいケースもあります。

RPAの出現で注目が集まるOCR

RPAが注目されてきたことによって、作業の効率化や生産性向上を期待する企業の具体的なニーズを叶えるために、OCRが重宝されてきています。今では、RPAと連携したOCRなども各メーカーから提供されています。

RPAとOCRが連携することで、紙媒体などの読み取りを行い、自動化が可能です。OCRの領域は、データの読み取り、テキスト化などです。RPAの領域は、データ化とテキスト化されたデータを独自システムに入力する、もしくはMicrosoft Excelを起動させ、データ入力から集計作業までを行わせるなど。RPAとOCRを連携することによる可能性は無限大です。

RPAとOCRが連携してできること

最後に、RPAとOCRが連携してできることを具体的にご紹介していきます。

作業の自動化

人間が作業レベルで行う仕事を、一つのボタン、もしくはタイマーによって自動的に稼働が可能です。
OCRによって読み込みされたデータを、テキストデータとして変換。RPAの命令によりデータを受け取り、受け取ったデータを所定の形式に変更します。そのデータをシステムにインポートして、システムからテストデータを吐き出す。最後に、元のデータとの整合性があるかをチェックさせる。
このような一連の作業を、自動化することが可能です。

業務を大幅に軽減できる

ルーチンワークがある企業であればあるほど、RPAとOCRの組み合わせによる業務の削減量に期待できます。とくに経理や事務職など、パソコンに向かって作業をしている方が多い場合、それらの業務の一部を自動化する、もしくは一つの作業をすべて自動化させるということも可能です。これを行う場合、まず業務整理から始めて、自動化できる仕事がどれくらいあるかを洗い出すことが必要です。

AIの発展により実現する機能

現代ではAIが発展してきており、AI-OCRが実現できる機能はこれまでのOCRでは考えられないものとなっています。具体的には、以下のようなことが実現可能です。

  • 手書き認識ができ、大抵の文字はテキスト化できる
  • 紙だけではない媒体の文字を認識できる
  • フォーマットが異なる文書が読める
  • 学習機能があり認識率が向上する

このように、AI-OCRが出現したことによってOCRとしても機能が向上し、RPAと連携しやすいような提供形態になりました。RPA×OCRがこれからの社会で大きく「当たり前」を変えていくことでしょう。

まとめ

RPAとOCRを連携して利用することで、RPAだけでは実現できない一連の作業の自動化を、幅広い範囲で実現できます。OCRは現在AI-OCRとして、AIを導入したOCRも提供されており、便利になってきています。RPAの導入を検討している場合は、OCRの導入もあわせて検討するとよいでしょう。

PFUが提供するOCRでは、業務に合わせたさまざまなOCRを提供しています。導入を考えている企業様は、PFUのOCRもぜひご検討ください。

SHARE