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ソリューション

ペーパーレス化のメリットと導入しやすい業界・業務とは?

政府が推進する「働き方改革」を実現させるための具体策のひとつに、ペーパーレス化があります。ビジネスシーンにおける紙文書を削減することで、さまざまなメリットが生まれます。ここでは、単なるコスト削減にとどまらない多くのメリットや、導入しやすい業界や業務分野をご紹介します。

働き方改革を加速させるペーパーレス化のメリット

ペーパーレス化を導入することで、作業の効率化やコスト削減などさまざまなメリットが期待できます。下記に、ペーパーレス化の主なメリットを8つご紹介します。

省スペース

紙媒体の書類の保管で多くの企業を悩ませているのが保管スペースの問題です。ラックや書棚、ファイルなどを設置・準備する必要があり、書類の保管のためにオフィスやデスクの一角を占有してしまうこともあります。ペーパーレスオフィスを進めることで、オフィスの専有面積を数十パーセント削減させることもできます。

コスト削減

やや古いデータですが、2004年の一般社団法人 日本経済団体連合会(経団連)の発表によると経済界の税務関連の紙媒体の保管コストは3,000億円にものぼるとされています。印刷代、用紙代、保管スペース費用など紙媒体の書類の保管には多大なコストがかかります。また、顧客との契約といった際には書類郵送やFAXのコストもかかります。経団連の試算によると、書類保管を電子化することにより初期投資が必要な初年度を除いて、単年度ベースで60~70%の経費削減効果が見込めるとされています。

作業効率化

紙媒体の書類の場合、専用のファイルの購入、保管スペースの管理、ファイリング、不要になった書類の処分など、一つひとつの作業に手間がかかります。電子化した場合には、社内のルールに従って保存場所やファイル名称を設定し保存するだけなので、今までの作業がほとんど不要になります。

検索性

電子化した書類は書類のタイトルで内容が明確にできるため、検索性が向上します。検索機能を活用することで、ファイルの保存場所が分からなくなってしまった場合にも、容易に探し出すことができますし、OCR機能を活用すれば文書の内容から書類を検索することも可能です。

環境負荷軽減

ペーパーレス化を推進することで、紙の消費量削減、文書輸送の際のガソリン燃料使用量低減により、森林資源の保全や地球温暖化対策に貢献することができます。

情報共有性

電子化したデータをクラウド上や社内サーバ上に保存することにより、情報の共有(見える化)を推進することができます。同時に、パスワード管理やアクセス権限の設定により、必要なスタッフのみにデータアクセスを許可することができるため、業務効率の向上とデータセキュリティを両立することができます。

オフィスの流動性向上・テレワークの実現

ペーパーレス化によって、デスクの場所を限定しなくても仕事を進めることができます。自席以外からでも必要なデータにアクセスしたり、作成した文書を保存したりすることができるようになる結果、オフィスのフリーアドレス化や、テレワークを取り入れやすくなります。

BCP対策

ペーパーレス化は、書類のBCP(事業継続計画)対策としても効果的です。紙媒体の書類を自社で保管した際には、大きな災害やテロなどによってオフィスが倒壊したといった場合にデータが消失してしまうリスクが高くなります。ペーパーレス化によってデータを安全に管理し、バックアップ体制を整えることでデータを守ることができます。

導入しやすい業種や業務分野は?

多くの企業でペーパーレス化が進んでいる一方で、まだ検討段階という企業もあるでしょう。ドキュメントサービスの導入によるペーパーレス化は、業務効率化を目指す具体的な取り組みとして、比較的簡便に始められる施策です。特に、下記の業種、業務についてはよりペーパーレス化を導入しやすいと言えるでしょう。

導入しやすい業種

  • 医療・介護

    医療・介護業界では、ペーパーレス化を導入することでデータの即時性や検索性、情報共有性を高めることができるため、一刻を争う患者の容態変化のような場合に電子化が大きな役割を果たします。電子カルテや将来的な電子処方箋への対応、受付・会計業務、レセプト業務、医療ネットワークとの連携などトータル的に業務改善を図ることができます。

  • 製造業

    近年、製造業において問題になっているのが、データの削除や改ざんへの対策です。内外からの人的ミスや攻撃に関して、データを改変できないようにすること、万が一改変された場合に通知される仕組みを整えることが重要です。こうした仕組みを整えるためには、ペーパーレス化による書類のデータ化が必須です。

  • 人材派遣

    労働者派遣、NDA(秘密保持契約)、業務委託契約など、人材派遣業界はスタッフと企業間の定型書類が非常に多いことがボトルネックとなりがちです。電子署名は、電子化された書類に法的効力と信用性を持たせることができるため、業務効率化を実現することができます。また、書類の保管や検索性向上のメリットも非常に大きなものとなります。

  • 流通

    全国に取引先や営業所が点在しており、多種多様な書類を取り交わす流通業界では、紙媒体の書類が膨大な量になってしまいがちです。ペーパーレス化によりワークスペースの確保や業務効率の向上を実現することができます。

  • 運輸・倉庫

    運輸や倉庫などの物流業界では、荷主、仕入先、販売事業者、物流事業者など、ひとつの商材に対して関連する企業が数多く存在します。従来の紙媒体での書類管理の場合は、関連する企業がその都度相互に書類を送信する必要がありました。EDI(ネットワークを経由して書式の統一された発注書、納品書、請求書などの文書を電子的に交換・共有するシステム)を活用することで、ペーパーレス化の実現と同時に業務効率化、人的ミスの削減、情報の即時性の向上によるリードタイムの短縮、コスト削減などを図ることができます。

導入しやすい業務

  • 営業

    営業スタッフのパンフレットやカタログのペーパーレス化も非常に効果的です。データ化された資料のメリットは、重量が軽いため持ち運びが楽なこと、あらゆる資料を持参できるため商談の内容によって臨機応変に商品やサービスを提案できること、コストの削減を図れることなどがあります。また、動画やカラーの資料を使用して効果的な商談、プレゼンをすることも可能です。

  • 経理・購買

    経理や購買部門では、各部署からの帳票や契約書、発注書などが大量に集まってくるため、書類の量が膨大になります。また、書面の内容確認といった問い合わせが入るケースも多く、膨大な書類データから1円単位・1文字単位のチェック作業を行うことは非常に骨の折れる作業になってしまいます。経理・購買部門に集まる書類をペーパーレス化し、検索性を高めることによりこれらの業務を大幅に改善することができます。また、経理・購買部門は本社機能の中枢でもあるため、これらの部署がペーパーレス化を実践し、効果をアナウンスしていくことで会社全体のペーパーレス化のリーダーシップを取ることができます。

ペーパーレス化を実践して業務効率化を推進

まずは、現在のオフィス環境においてどれだけの紙文書があるのか、書類処理業務がどのくらいあるのかを把握することが必要です。そのうえでペーパーレス化の実現に向けて、どのようなIT機器やソリューションが必要になるのかを検討しましょう。紙文書の電子化による運用は、比較的簡単に導入できる業務効率化策であると言えます。コスト削減にとどまらないさまざまなメリットを享受するためにも、ペーパーレス化の取り組みに注力してみてはいかがでしょうか。