ScanSnap

初心者歓迎のパソコン教室が教える、写真整理の方法 〜「ITハウスあじあ」東亜沙美さんのScanSnap活用術〜

2001年に小さなパソコン教室からスタートした「ITハウスあじあ」には、デジタル機器やインターネットまわりの様々な困りごとを抱えた人が訪れます。

動画を編集したい、チラシを作りたい、スマホの使い方を教えて!パソコンはどれを買えばいい...?

生徒さんの知識もITスキルも100人100様。そのひとりひとりの「やりたいこと」に寄りそって伴走する"オーダーメイド"の教室「ITハウスあじあ」を運営する東亜沙美あずま あさみさんは、写真整理アドバイザーでもあります。

教室で「古いアルバムの写真を整理して人生のフォトブックを作りたい」という生徒さんもサポートしているという東さんに、「ITハウスあじあ」での写真整理についてお話を聞きました。

目次

    紙の情報を、もっと自由に 情報整理に長けたスキャナーScanSnap

    1. ひとりひとりの「やりたいこと」をサポートするパソコン教室〜「ITハウスあじあ」〜

    パソコンインストラクター歴20年以上の東亜沙美あずま あさみさんの原点は、"IT元年"と呼ばれた2000年頃に遡ります。誰もがこぞってパソコンを使い始めたその当時、講師として勤務していた大手のパソコンスクールにも多くのシニア層が学びに来ていました。

    「60代、70代のおじいちゃんがパソコンで年賀状を作りたいのにまずキータッチから教わらなきゃいけないんですよ。なんかちょっと違うなって。」

    教える内容はカリキュラムの範囲だけ、それ以外の質問対応はNG、というスクールの方針に疑問を感じた東さん。「その人が知りたいことを教えるパソコン教室を作りたいと思ったんですよね」。

    ITハウスあじあ 東亜沙美さん

    現在の東さんは、「ITハウスあじあ」を訪れる生徒さんが「いま困ってること、やりたいこと」を教えてくれる先生として頼りにされています。

    「私の場合、ITに関するこれまでの知識がベースとしてあるので、検索して理解するまでが早いんです。生徒さんが悩んでおられることを代わりに調べて、それをできるだけ分かりやすく、専門用語を使わないでお伝えするようにしています。

    例えばブラウザのEdgeとChromeの違いでつまずいておられたら、これをローソンとセブン-イレブンだと思ってくださいって言い換えて伝えたり...。」

    「こういう場所を早く知りたかった、頼れる人がいることで先に進める、とよく言われます(笑)」。

    そんな「ITハウスあじあ」では、終活と片付けを兼ねて古いアルバムの写真を整理したいシニア世代や、子どもの成長の記録をきちんと残しておきたいというママ世代のニーズにこたえて、ScanSnapやOmoidoriを使った写真のデジタル化とパソコンでのフォトブック作成をサポートしています。

    ※ Omoidoriは販売/サポートを終了しました。

    ITハウスあじあ 東亜沙美さん

    「ITハウスあじあ」の80代の生徒さんが作成したフォトブックのページ。何冊ものアルバムからピックアップした写真が見やすくまとめられています。

    2023年9月には写真を楽しむイベント「金澤フォトフェス」を開催。「終活のための写真整理セミナー」で写真整理の魅力を伝え、ScanSnapのコーナーを用意して写真を簡単にデジタル化できることを多くの来場者に体験してもらったそうです。

    iX1600 SV600
    金澤フォトフェスではScanSnapで写真のスキャンを体験できるコーナーも用意しました。

    2. 「ITハウスあじあ」が教える写真整理〜①全体を把握する ②分類する ③デジタル化する〜

    教室では最初に「整理したい写真はどのくらいあるのか」「どのように整理したいのか」をじっくりと聞きながら、ひとりひとりのニーズに合った方法をアドバイスしていきます。

    「誰かに聞いてもらうことで、すごく進むんですよ。」と東さん。

    「ただ、持ってる写真の全てをデータ化しようと考えるのは止めましょうね、と言ってるんです。」

    写真整理 カウンセリング

    写真整理のカウンセリング

    写真整理とはいっても、「すべての写真を対象にするわけではない」というのが目から鱗です。

    「持っている写真の中には写りがイマイチのものもあるはずです。あまりにも多いと見返すのも大変ですし、いい写真だなぁと思えるもの、残したいと思える写真を選ぶことで、そのあとの整理も進みやすくなります。」

    「物の整理と同じで、ただたくさんあっても気が散って思考停止してしまいますよね。そこを一緒に整えてあげるんです。

    じゃあこれとこれをScanSnapでスキャンしましょう、そしてフォルダにこんな感じで分けていったらいいですよ、ということを伝えながらやっていきます。」

    カウンセリングを通して、どのくらいの写真を残すか、どんな形で残すかといった方向性が見えてきたら、次はScanSnapでデジタル化していきます。

    写真整理 ScanSnap

    スマホのScanSnapアプリから設定してスキャン

    写真整理 ScanSnap

    データ化した写真をそのままスマホやクラウドに保存

    写真の全体量を減らすというのは理解できたのですが、個人的に気がかりだった、"時系列すら分からなくなったバラバラの写真はどうしたらいいのか?"を東さんに相談してみました。

    「以前に文具王のセミナーで言われたことが強烈に私の心に残ってるんですが、"時系列が正確に必要なのは刑事だけです!"って。本当にそうだな、と思いましたね。

    この写真が何年の何月何日の写真かって、そんな情報が必要だなんて思い込みなんですよ。

    "だいたい"でいいんです、"だいたい"で。(フォトブックの)自分が入れたいところに入れればいいんですよ。そこで立ち止まってしまうよりも。」

    確かに。そのくらい緩く考えると、バラバラの写真も整理できそうですね。

    残したい写真をデジタル化したら、次はフォトブックを作成していきます。

    写真整理 ScanSnap

    データ化した写真をCanvaを使ってフォトブックに。こちらもサポートしてもらいながら

    東さんがご自身で作成した1冊のフォトブックを見せてもらいました。お義父さまのたくさんの写真をまとめたものだそうです。

    「義父は本当に素敵な方だったんです。ただ大きなアルバムを何冊も見返すってなかなかできないので、その人の良さをピックアップしたような1冊のフォトブックにしたいなぁって。」

    写真整理 フォトブック

    東さんがお義父さまの写真をまとめたフォトブック

    「これを法事ごとに持って行くと、そこで親族で見返しながら、あんなことがあった、こんなこともあった、といろんな話ができるんですよね。こんな風に亡くなった後にその方を思い出して皆で語り合うことが一番の供養にもなるのかなと思います。」

    「たとえば家の中の同じ場所で、毎年でも何年かおきにでも撮影しておいて、後でそれを並べていったら定点観測みたいで楽しいでしょ。私も必ず家族と同じ場所で毎年撮るところを作りたいなと思って、五月人形の前で必ず撮るっていうように今はなんとか続けてます(笑)。」

    3. 写真整理で挫折しないコツは「テーマを決めて、少しずつ」

    写真は撮る一方でどんどん溜まっていくもの。こうして整理してまとめるという機会を意識して作らないと、見返すこともなくなりそうです。

    とはいえ「いつかやりたい、やらなくちゃ...」と思いながらも自分ひとりではなかなか進まないのが写真整理。その難しさの理由は何でしょう?

    「やっぱり切羽つまってないところ...(笑)。食事を摂らないと病気になっちゃいますけど、写真は整理しなくても、まぁ...ね(笑)。いざ整理を始めてみても、つい写真に見入って時間ばかり過ぎてしまって最後までたどり着けない(笑)。」

    「あと、そもそも写真整理の方法がわからないから。こうやって整理すればいいということを早く知りたかった、といわれる方が多いです。

    写真を撮るのが好きでアルバムも20、30冊ほどあったけど結局捨てちゃったという方がいて、写真をデジタル化してフォトブックにする方法を知っていれば、自分も作りたかったのにって。」

    なるほど...逆にいえば「この日までに終わらせる」という期限を作り、写真整理のやり方をサポートしてもらえるとしたら、あとは本人のモチベーションしだいでやり遂げられそうですね。

    ITハウスあじあ 東亜沙美さん 写真整理 フォトブック

    「最初から大物を作ろうとせず、まずは簡単なものから、ちょっとした旅行のもの(フォトブック)を作るとか、小さなところから進めていただきたいと思います。その"やりとげた感"の後にまた先へ進めるので。」

    「金澤フォトフェスでも、ScanSnapで簡単に写真をデジタル化できることや、埃をかぶった何冊もの古いアルバム写真から、こんなに素敵なフォトブックができるんだよ、ということをお伝えしたんです。

    また実際にフォトブックを作った生徒さんの体験談も、動画を録らせてもらって当日に流しました。ご本人のナマの声をみなさんに聞いてもらいたくて。

    その方は、終活の意味でも写真整理をしたい、たくさんのアルバムをなんとかしたいって思ってらっしゃって。

    写真整理のやり方をお伝えしたあと、定期的に教室に来られて少しずつスキャンして、テーマごとにまとめていかれました。最初はご自分の旅行のものを、その後に3人の息子さんのものを、それぞれ1冊ずつにまとめて、お正月に息子さんたちにプレゼントしてあげたそうです。

    息子さんはもう成人していて、いまは小さいお子さんのパパなのですが、とても喜ばれて、"お母さんありがとう"って感謝されたと。

    その1冊をリビングに置いて、パパの子どもの頃はこんなんだったんだよって、子どもに見せられるのもいい、と。お母さんとしても嬉しいですよね。」


    整理された写真を見返す楽しみを味わえる時間には限りがあります。いつまでに、という期限こそないものの、撮り溜めた写真を"なるはや"で整理することの価値は、思いのほか大きそうですね。

    押し入れにしまい込んだ未整理のプリント写真やアルバム達を取り出して、早くフォトブックを作りたくなりました(笑)。

    「ITハウスあじあ」東亜沙美さん、ありがとうございました!

    ScanSnap_iX1600

    ScanSnap iX1600

    毎分40枚・80面の両面高速読み取りを実現し、簡単操作のタッチパネルを搭載。Wi-Fiの5GHzに対応し、原稿サイズ、色や両面・片面を自動的に判別。 驚くほど簡単、スピーディーに電子化します。

    この記事を書いた人

    写真整理アドバイザー 東 亜沙美

    insta 個人サイト

    上級写真整理アドバイザー。写真整理の拠点をつくりたいと、2021年 自宅のパソコン教室を大きくリニューアル。シニア世代から、ママ世代と幅広い世代が写真整理を一緒に楽しんでいる。 石川県金沢市でスマホ・パソコン教室「ITハウスあじあ」を運営。ITお助けウーマンとしてスマホやパソコンの悩みを解決!リアル&オンラインで月150人ほどの生徒をサポート。2001年に開業、22年の実績。

    azumaasami
    取材協力

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