Fujitsu

注文書や図面、指示書のデジタル管理で多種多様な注文にも柔軟に対応し、生産性向上を実現
過去の生産記録をデータで一元管理して検索性を改善

株式会社エステック

業種:製造業(フッ素樹脂加工販売)

従業員:44名(2022年3月現在)

課題:注文書や図面などの生産記録を紙で保管しているため、必要な情報を探し出すのに手間がかかっていた。また、紛失のリスクもあった。

解決法:PFUの業務用スキャナー「fi-7180」を2台導入し、受注時に注文書や図面、品質検査後に指示書を電子化して全社で共有できる環境を構築。

効果:過去の生産記録が簡単に検索できるようになった。また、保存期間が過ぎた資料の廃棄ができるようになった。

株式会社エステック 代表取締役社長の佐野貴幸さん。
城南島工場(東京都大田区)にて。

株式会社エステック 代表取締役社長の佐野貴幸さん。城南島工場(東京都大田区)にて。

業界として業務のデジタル化推進が急務となっている製造業では、生産工程で発生する紙書類の管理が大きな課題となっています。東京都品川区でフッ素樹脂加工販売を事業とする「株式会社エステック」では、PFUの業務用スキャナー「fi-7180」を2台導入し、注文書と指示書、図面を電子化するシンプルな仕組みを構築し、生産記録の検索性向上と顧客対応のレベルアップを実現しています。
その具体的な活用方法と今後の展望をうかがいました。

注文書のほとんどがFAX。過去の生産記録を探すために手間がかかっていた。もっと手軽にデータ化したかった

株式会社エステック 代表取締役社長の佐野貴幸さんにうかがいます。最初に事業内容について教えてください。

佐野さん: 弊社はフッ素樹脂加工販売を業務としています。フッ素は撥水や撥油といった汚れから材質を守る特性があり、しかも樹脂なのに300度以上でも耐えられ、紫外線にも強いという特徴を持っています。フッ素入りの歯磨き粉やフッ素加工をしたフライパンなどをご家庭で目にすることもあるかと思いますが、生活用品からロケットまでさまざまな用途で活用されています。
なかでも弊社は、フッ素樹脂のプラスチックで数多くの製品を作っています。
常時、フッ素樹脂素材の在庫を豊富に持っており、短納期や試作品、1、2点ものの対応も可能です。また、多品種小ロットで製作するなど、顧客のニーズに合わせてご提供しています。

佐野貴幸さんは二代目社長。製造工程の管理を行うため業務用イメージスキャナーfi-7180を導入しました。

エステックでは、豊富なフッ素樹脂素材の在庫を常時保有し、短納期への対応、少ロットの製作にも対応します。

左:佐野貴幸さんは二代目社長。製造工程の管理を行うため業務用イメージスキャナーfi-7180を導入しました。
右:エステックでは、豊富なフッ素樹脂素材の在庫を常時保有し、短納期への対応、少ロットの製作にも対応します。

お客様からの注文はどのように受けているのでしょうか?

佐野さん: 届くのはFAXが中心でたまに郵送か持ち込み。もしくは電話での口頭。以前は、電話では言われたことを注文書として、自分たちで書き起こすこともありましたが、後で「言ったのと違う」といったトラブルが起こったこともありました。
現在は、エビデンスを残すために電話で注文を受けた場合も、後からメールかFAXで文書を送ってもらうようにしています。
今もまだまだ、FAXは多いですね。これは弊社だけでなく、全国にある10人20人規模の中小、零細の製造業社はどこも、同じだと思います

FAXでの注文が多いのですね。注文書を紙のまま管理していた時は、どのような課題があったのでしょうか?

佐野さん: 顧客から納品物に関する問い合わせやリピート注文を受けるのですが、その都度、大量の紙の中から、過去の生産記録を探し出す必要があり、その作業が大変だったことが課題でした。
何しろ「前と同じものを作って」と言われ、「前とはいつですか?」と聞くと「5年前」ということもザラにあります。そのたびに過去の資料を取り出し探し回らないといけません。
また、従業員が生産工程を振り返る必要があっても、やはりすぐに見つけ出すことができず、探し出すのに、とても手間がかかっていました。
そのことから注文書と指示書、図面の管理をスキャナーで上手くできないかと考えました。

そういった背景から、過去の生産記録を一元管理しておく必要があったのですね。

佐野さん: そうです。それに紙で保管していると場所も取りますし、紛失のリスクもあります。

注文書と指示書、図面を電子化することで共有と検索が楽になり、作業効率がアップ

スキャナーによる紙の電子化を導入した理由について、お聞かせください。

佐野さん: 当初は生産工程を管理する専用システムの導入を考えましたが、膨大な金額になるため諦めました。また、製造現場では、細部まで一目で見られる紙が欠かせません。すべてをデジタル化して現場ではタブレットで閲覧といったスマートなやり方が必ずしも効率的とはいえないわけです。
とはいえ、大量の紙の中から探す手間などを考えると、やはり電子化は必要です。いろいろと探してみて、注文書や指示書、図面をスキャナーで電子化することにたどり着きました。

業務の効率化にはスキャナーを使った電子化が必要だったのですね。「fi-7180」は、製造業務におけるどの部分で活用していらっしゃいますか?

佐野さん: 本社に設置した「fi-7180」では、FAXやメールで届いた注文書や図面をスキャンしています。メールで届いたものは要件事項が記載されているメール文も一緒にプリントアウトしてスキャンしています。
図面はほぼA4サイズ。たまにA3もありますが頻度は多くはありません。A3のものはキャリアシートを使ってスキャンしています。

本社の作業場に設置された「fi-7180」。
主に注文書を読み取ります。

コンパクトサイズのため、場所をとらずに設置できます。

左:本社の作業場に設置された「fi-7180」。主に注文書を読み取ります。
右:コンパクトサイズのため、場所をとらずに設置できます。

日々、どのくらいの注文書や指示書が発生し、どのように管理しているのですか?

佐野さん: 工場など他拠点で受ける分をあわせて、注文書は1日に70~80件くらい、多いときで100~150件くらいがFAXとメールで届き、毎月、段ボール箱で1、2箱分はスキャンしています。注文書には指示が手書きされた図面なども添付されているため、1頁の場合もあれば10頁の場合もあり、まちまちです。スキャンして電子データで管理しています。

では、まず初めに本社に導入した「fi-7180」の運用方法について、具体的に教えてください。

佐野さん: 注文書と図面をセットにして「fi-7180」でスキャンします。ファイル名は「注文書_スキャン_20220314XXXXXX」と、重複しないよう、日付だけではなく「年月日時分秒」をファイル名に指定しています。

顧客から「2021年の6月頃に発注した分」といった問い合わせがあった場合でも、ファイル名の年月日からある程度のフィルタリングができます。

まとめて読み取った注文書と図面は、1ページを1ファイルとして出力。ファイルを開くことなく、サムネイルでファイルの中身を一覧できます。

左:顧客から「2021年の6月頃に発注した分」といった問い合わせがあった場合でも、ファイル名の年月日からある程度のフィルタリングができます。
右:まとめて読み取った注文書と図面は、1ページを1ファイルとして出力。ファイルを開くことなく、サムネイルでファイルの中身を一覧できます。

佐野さん: スキャンしたデータは、One Driveにアップロードして社内で共有しています。そのため、離れた工場にいる営業と即座に情報を共有できるようになりました。

電子化した注文書のデータはOne Driveにアップロードして共有。離れた工場にいる営業社員も同じ画面を閲覧できます。

注文書などの紙は、電子化した後も残しているのでしょうか?

佐野さん: はい。PL法で生産工程記録は10年間、注文書は7年間の保管が義務付けられているので、紙でも保管しています。
プリントした紙を顧客名の「あ行」~「わ行」ごとにざっくり分けて月ごとに保管していています。ただ、電子化した後で紙を見返すことはほぼないため、丁寧に整理してファイリングしたり、すぐ手が届く場所に保管しておいたりする必要はありません。

注文書は月ごとに分けて段ボールで保管しています。すべて電子データで閲覧できるため紙を取り出すことはほぼありません。

検査が済んだ後にスキャンすることをルーティンに。誰でも簡単にスキャンできる

続いて、工場での「fi-7180」の運用方法についてうかがいます。工場ではどういった用途で使用しているのでしょうか?

佐野さん: 城南島工場にある「fi-7180」は、製作指示書のスキャンに活用しています。
具体的には、お客様から注文を受けると、受発注管理システムに受注データを入力し、その後、製作指示書などを発行します。 その製作指示書と図面を基に従業員は製品を製造し、完成した製品の検査を行います。 一連の検査をクリアした後、指示書や製造図面など付帯書類をスキャンし、製作内容を記録します。
少ないときで1日、1~2件。多いときで10~20件をスキャンしています。

城南島工場では完成した製品を検査するエリアにスキャナーが設置されています。

現場の従業員はスキャンボタンを押すだけで、予め決められたルール通りにファイルを保存できます。

左:城南島工場では完成した製品を検査するエリアにスキャナーが設置されています。
右:現場の従業員はスキャンボタンを押すだけで、予め決められたルール通りにファイルを保存できます。

指示書のファイル名も注文書と同様に年月日時分で分類しているのでしょうか?

佐野さん: 指示書では年月日時分に加えて、指示書のフォーマットに印字されている「顧客名」と「受注番号」をOCRしてファイル名に指定しています。
受注工程管理のため案件ごとに「J」から始まる固有の受注番号を発行しています。それをファイル名に自動付与することで、受注番号からすぐにファイルを検索できるようにしています。
また、OCRの認識精度は今のところ良好で、気になる点はありません。

検査時に使用される指示書と図面。自社フォーマットの指示書に共通して含まれる「顧客名」と「受注番号」をOCRして、ファイル名に自動付与しています。

保存したデータは全社で共有。ファイル名の顧客名や受注番号から、すぐに検索・閲覧できます。

左:検査時に使用される指示書と図面。自社フォーマットの指示書に共通して含まれる「顧客名」と「受注番号」をOCRして、ファイル名に自動付与しています。
右:保存したデータは全社で共有。ファイル名の顧客名や受注番号から、すぐに検索・閲覧できます。

デモ機を借りて業務用の精度を実感。「fiシリーズ」の導入を決意

注文書などの書類の電子化として、スキャナーに「fi-7180」を選んだ理由はなんでしょうか?

佐野さん: 電子化を始めた当初、複合機でのスキャンを試してみましたが、手間がかかりうまく行きませんでした。その後、個人用スキャナー「ScanSnap iX1500」でスキャンしていました。5年間ほど使い、上手く行っていましたが、もっとスピードアップができて、検索も容易になり、誰でも簡単に扱えるものはないかと思い、いくつかのメーカーにスキャナー機器をお借りし、試してみました。しかし、なかなか「これ!」というものに巡り合えませんでした。
そのなか、「fiシリーズ」を知り、デモ機を借りて試したところ「ScanSnap iX1500」ではできないことが「fi-7180」ではできたこと、読取速度や精度が高かったことから、デモ機を使った数時間で導入を決めました。

「fiシリーズ」を使ってみた感想についてお聞かせください。

佐野さん: 最初、従業員がすぐには使えませんでしたが、手ほどきをして少しずつ慣れていってもらうことで、今ではストレスなく使えています。従業員から批判が出てこないというということは、便利に上手く回っているということだと思います。

「fi-7180」のどういったところにメリットを感じましたか?

佐野さん: 「fi-7180」は2台導入しました。「ScanSnap」に比べて設定が難しく、とっつきにくいのが本音です。とはいえ、「ScanSnap」よりも高速で処理でき、保存先やファイル名をより細かくカスタマイズして保存できる。一度プロファイルの設定さえしておけば、従業員はスキャンボタンを押すだけで簡単に操作することができます。より速く効率的な保存が行えることがメリットだと思いました。

時代にあわせた業務効率化と、変わらない顧客サービスを実現

「fi-7180」の導入により、業務改善の効果はありましたか?

佐野さん: 導入効果を数字で表すのは難しいですが、紙で探す手間がなくなったことで、業務効率が大幅に改善したとは言えます。スキャンして電子化することで、お客様から問い合わせがあった場合でも、年月日など簡単なキーワードですぐに探し出すことが容易になりました。
弊社の顧客は、間に商社が入る場合が多いのですが、担当者の入れ替わりなどもあるため、商社に問い合わせても過去の図面が見つかるとは限りません。また、社内で図面を管理しておけば、図面の改版に気づくことができます。

スムーズに業務を行うことができるようになったのは大きなメリットだと語る佐野さん。

書類の電子化により簡単に検索ができるようになったことで、お客様への対応もよりスムーズになったということですね。

佐野さん: はい。例えば再発注で、5年前の指示書を探さないといけない場合でも簡単に過去のデータを検索できるため、お客様をお待たせすることも少なくなりました。もちろん、そのような仕事は突っぱねることもできますが、それでは仕事が進みません。親交が深い顧客に対しては、ある程度の要求は応えてあげたくもなります。「fi-7180」によってそれができる環境を作れたこともメリットだと感じています。

今後、さらに活用の幅を広げ、効率化を進めるにあたって検討されていることはありますでしょうか?

佐野さん: こんなことができれば面白いなと思っていることはあります。例えば、画像データで保存するだけでなく、書類のなかの各項目の情報のみを抽出し、データ連携できるようになればトレーサビリティが追えます。

製造工程全体をシステム化して、よりデジタルに管理するということですね。

佐野さん: そうです。コストを度外視すれば何でもできるでしょうが、どこまでやるかのバランスは考えなければなりません。また、使う人のリテラシーの問題もあり、スマホ感覚で誰でも使いこなせるレベルでなければ使い道がないので、簡単ではないでしょう。
その意味では、今の使い方が現時点ではベストだと考えています。

フッ素樹脂は温度管理に気を遣う素材のため、工場内は1年を通じて同じ温度で管理されています。

エステックでは、試行錯誤を繰り返しながらより精度の高い製品づくりができるよう、日々研究を重ねています。

左:フッ素樹脂は温度管理に気を遣う素材のため、工場内は1年を通じて同じ温度で管理されています。
右:エステックでは、試行錯誤を繰り返しながらより精度の高い製品づくりができるよう、日々研究を重ねています。

本日はお忙しい中、ありがとうございました。

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